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*「フリーソフトで楽しむデジカメ写真」第14号 モーフィング
* 発行者 Hulatt
* 発行者サイト http://hulatt.hp.infoseek.co.jp/index.html
* 問い合わせ tsunokjp@yahoo.co.jp
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毎朝、この原稿を書くのが日課になっています。一日で書けると良い
のですが、今日で3日目です。それでも、回を追うごとに短くはなっ
ているように思うのですが。直しをしないですぐに送ってしまえば短
い時間で終わるのですが、一人の人宛のメールではなく、3000人を超
える人たちに送信されるのだと思うと、つい見直しを入れてしまうた
め、結局一週間の大部分の朝を費やしてしまいます。今朝も、昨日書
いたこの前書きの部分を全部消して別の話題にしたところです。
さて、今回はモーフィングのソフトを取り上げる約束でした。
1. モーフィング
モーフィングというのは、コンピュータによる画像処理の楽しみの最
大のものの一つといえましょう。2人の人の顔写真を用意しておきます。
この2枚の写真から中間の顔を作り出すのです。相手が動物とか、怪獣
とかでもよいのです。最近の映画で、人間が何か他のものに変わって
いくようなシーンを見かけることがありますが、それがモーフィングの
テクニックです。同じ人の2枚あるいはもっと多くの写真から、動きの
ある写真を作ることも出来ます。モーフィングの処理を行った後の出
力は、動画像になります。アニメーションというのは、動きのある絵を
全部書いて作るわけですが、所々を書いて、途中をモーフィングソフト
でつなげて作ることも出来るわけです。
俳優や女優さんの全身のデータをあらかじめ取っておいて、そのデータ
を使って実際には出演していない映画をつくろうなどということも実験
的には進められています。こうしたこともモーフィング技術の応用とい
えるでしょう。もう20年近く前になりますが、イギリスの大学の先生か
らこんな話を聞いたことがあります。その先生は、顔の研究をされてい
たのだそうです。民族の研究だったかもしれません。それで、たくさん
の顔写真を集めたのだそうです。そしてそのたくさんの顔の平均をとっ
たのだそうです。顔の平均というのは難しいですよね。単に足し合わせ
ただけではぼけてしまうだけです。大きさをあわせる必要があります。
いろいろな困難を克服して、彼は、100人くらいの顔の足し合わせに成
功したのです。そこで彼は驚いたというのです。平均の顔は美人だった
のだそうです。このことは、われわれに美とは何かということについて
教訓を与えてくれます。われわれは、見慣れたものを美しいと、あるい
は心地よいと感じるのです。特別のものがついているというか、平均か
らのづれの大きい顔に不快感を感じるのです。モーフィングソフトでは
せいぜい数枚の写真の合成が出来るだけですので、モーフィングソフト
を使ってこの先生のおっしゃったことを実証してみるにはかなりの努力
が必要です。第一、顔写真を100枚くらい集めるだけでも大変です。
さて、モーフィングの出来るフリーソフトはずっと探していましたが、
見つかりませんでした。シェアウェアのソフトはあります。なかなかよ
いソフトだとずっと思っていました。私は、2つ試してみました。1つは、
購入もしました。今日ご紹介するソフトは、今年の4月に初めて公開さ
れたものです。今まで使っていた、シェアウェアのソフトよりかなり良
いものです。今までどうもうまくいかないなと思っていた点を見事に解
決してくれました。それは、事前の写真の準備のテクニックにあったと
いうことがわかりました。ですから、今まで使っていたソフトウェアで
も、きちんと写真の準備をすれば、うまくいくに違いありません。
何事であれ、事前の準備が出来不出来を決めるということは、われわれ
日常生活で、あるいは仕事で幾度も経験してきたことでした。このソフ
トのすばらしいところは、事前の準備をする機能がついていて、その説
明が簡潔になされていることです。著者も言っているように、このソフ
トの取扱説明書は、まだ未完成のようで、短いものしかありませんでし
た。しかし、充実したソフトは、説明書の不備を補って余りありました。
2. モーフィングソフトウェア SmartMorphの説明
例によって、次のURLでこのソフトウェアの使用例を見てみましょう。
http://hulatt.hp.infoseek.co.jp/Softwares/SmartMorph.html
ソフトは、自己解凍式ですから心配要りません。ひとりでに必要なことは
してくれます。例題も入っていますから、処理の結果をまず見てみること
が出来ます。そして、同じことを例題の写真を使って実行して見れます。
その上で、自分の用意した写真に挑戦してください。
3. SmartMorphによる写真の事前準備
注意書きに書いてありますように、出来れば顔の大きさを同じにした方が
うまくいきます。また、顔が傾いていないほうが良いようです。このソフ
トには、写真の倍率調整と、回転の機能がついています。モーフィングの
ソフトだから、動いたり、大きさが変化したりも出来るだろうと思います。
そこで、大きさの違いや動きはあっても大丈夫だと思ってしまっていまし
た。多分、同じ顔を使って、それが動く様子を作ることも出来るでしょう。
しかし、同じ場所で別の顔に変化していく様子を見たいか、同じ顔が動く
様子が見たいのか、どちらかを選ぶのがよさそうです。
大きさと角度を直したところで、今度は、2枚の画像を半透明にして重ね合
わせる機能があります。一方の写真を掴んで動かせるようになっています。
それで、目の位置を合わせるのだそうです。上のURLに示した使用例のペー
ジでは、この2枚の写真の目の位置を合わせた所を図2に示してあります。
目が合ったところで、2枚の写真を同じ大きさで切り取ります。トリミング
ですね。モーフィングというのは、場所によって異なる倍率で写真を作り
直す仕事です。背景も一緒に動いてしまいます。指定していない箇所が変な
動きをしないように抑えるためには、2枚の画像の位置が同じで、端から同
じ距離に顔があったほうがうまくいくに違いありません。これで、2枚の写
真の準備が出来上がりました。
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4. SmartMorphによるモーフィングの実行
次は、それぞれの写真の端を指定します。続いて、目とか、鼻とか、唇、
おでこ、髪の毛のてっぺんや側面など、特徴的な場所を一方の写真上で指
定します。そうすると、もう一方の写真の同じ位置にマークが出ますので、
これを対応する位置に移動します。20点くらいも指定すれば十分のようで
す。これで終わりです。後は実行をさせると、2枚の写真上にメッシュが書
き込まれて、それとは別に、動画像が動き始めます。1枚目から、2枚目に
向かって変化させることも、逆にすることも出来ますし、ループをさせる
ことも出来ます。見ていると飽きないですね。
最初は、2枚とも人の顔を使ったほうが良いですね。相手が動物の場合は、
人のどの位置に動物のどの位置を対応させるかを考えなければいけません。
このソフトを使ってみて、モーフィングをうまくやるためには事前の準備
が大切なのだということがわかりました。今まで使っていたソフトでは、
これらの事前準備のことが何もソフトには組み込まれていませんでしたし、
説明もありませんでした。ノウハウですね。わかってしまえば、事前準備
のところは他の画像処理ソフトを使えば出来ますから、倍率合わせ、回転
をやって、半透明にして目を合わせるのは多分、第5回でやったDibasを使
えばできるでしょう。トリミングも出来ます。その上でモーフィングソフ
トに入れば、他のシェアウェアのソフトを使っても同じようにうまく成功
するように思います。
5. SmartMorphによるフィルタリング
このSmartMorphでは、さらにすばらしい機能があります。それはフィルタ
です。フィルタに関しては静かに入っていたといいますか、説明も何もあ
りませんので、気づかないでしまうかもしれません。図5と図6に2つの例
を示しておきました。図5がスムージングをかけた場合です。スキャナで
絵葉書の写真を取り込んだときに入ったモアレをかなりうまく消すことが
出来ます。他にも平均化フィルタ(Remove noise)がありますし、像をシャ
ープにするSharpフィルタ、インターレース方式で画像を表示する機能を
やめるDe-Interlaceなどがあります。JPEGフィルタというのもありました
が、何の変化もありませんでしたので、説明できません。ただ、ノイズフ
ィルタや強調フィルタに関しては、このソフトが特に優れているというほ
どでもありません。他にももっと良いソフトがいろいろあるように思いま
す。
6. SmartMorphによるヒストグラムを用いた輝度とコントラストの調整
図6に示した明るさと色の調節がすばらしいフィルタです。color mapper
という名前がついています。左側に出ているのがヒストグラムです。ヒ
ストグラムというのは、横軸に色の濃さ、0から255までの数値で表され
ます。この場合は、下に濃さが示されています。左端が黒で、右端が白
ですね。そして、縦軸が写真の中にあるそれぞれの明るさに対応する数
です。ヒストグラムは、灰色で塗りつぶされたグラフで表されています。
黒の近くに圧倒的に多くのピクセルが集中していることがわかりますね。
写真のほうを見ていただきますと、右側が元画像で、前にも同じ写真を
使ったような気がしますが、部屋が真っ暗で何も見えません。右側が処
理後の写真で、真っ暗で見えなかったところが見えるようになりました。
写真がざらついているのは仕方がないですね。これは、ヒストグラムイ
クアリゼーションと言う処理を右上のボックスで選ぶと自動的に行われ
ます。ヒストグラムの上に黒い曲線が描かれていますね。処理前は、こ
の曲線は、左端がゼロで、右端が最大値の直線でした。この直線は、処
理後の写真での各明るさのところでの輝度を表しているのですね。黒は、
輝度ゼロですし白は、255で、これは変わりません。しかし、黒の近くで
急激に立ち上がっていますね。これは、暗いところの輝度を高めたとい
うことを意味しています。そして、白に近いところでは曲線が寝ていま
すね。これは、明るいほうでは輝度の変化を押さえてあるということを
意味します。明るすぎるところと暗すぎるところがある写真で、明るい
ところを抑えて、暗いところの輝度変化を引き伸ばしているのです。
このほかにも、このヒストグラムに出てくる2本の線を使って、自分で
黒にする輝度と、白にする輝度を選んで、その間を256の輝度で表現す
ることも出来ます。こうするとコントラストの小さい写真のコントラス
トをぐんと上げてやることが出来ます。ガンマ補正もあります。いずれ
にしても、今説明した曲線を自分でいろいろにいじってやり、それに対
応して写真の明るさが変わりますので、ちょうど見やすいように調節で
きるわけです。ヒストグラムイクアリゼーションは、その処理を自動で
行う機能なわけです。この、ヒストグラムを使った輝度とコントラスト
の調整ソフトは、それに特化したフリーソフトがあったように思います
ので、後日また説明できるかと思います。ただ、そこでも、ヒストグラ
ムイクアリゼーションの機能はなかったように思います。私が今まで使
ったことのあるソフトのうちで、輝度とコントラストの調整についての
最高のソフトだと思います。
6. 終わりに
モーフィングを楽しんでください。これこそ、画像処理ソフトの醍醐味
です。12回で紹介した、DcEnhanceも外国製でした。今日のSmartMorph
もそうです。うーんとうなるようなソフトはみんな外国製ではつまりま
せん。読者の皆さんの中に、フリーソフトを公表している方がおられま
したら頑張ってください。
次回には、写真の加工ソフトについてお話しましょう。加工といったと
き、その目的は、写真をよりよくすることではなく、何かの目的のため
に変形させることです。画像処理のひとつかもしれませんが、私は、画
像処理といったときには、写真をよりよくする処理だけを意味すること
にしています。インターネットに載せる写真などでは、この加工が盛ん
に行われます。私の発行しているこのメルマガに対応する発行者サイト
でも、背景画像にフォルダ内の画像のサムネイルイメージを加工して使
っています。
では来週までごきげんよう。
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*フリーソフトで楽しむデジカメ写真 第14号
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* まぐまぐ 3311 http://www.mag2.com/m/0000106478.htm
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